ウナギと言えば高級な食材というイメージをお持ちではないでしょうか?
また、近年ウナギは値段の高騰もあるためよりその印象は強まっていると思います。
そこで、思い切って発想を変えて、買うのではなく自分でウナギを釣ってみるのはどうでしょうか。
そう言うと「初心者がウナギなんて本当に釣れるのか?」と思う方もいると思います。
ですが、実はウナギは仕掛けが簡単で釣り方もシンプルなため、初心者でも釣れてくれる魚なのです。
そこで今回は、初めてウナギを釣りに行くという方でもわかりやすいように、狙うべきポイントや釣るコツ、おすすめのタックルなど、ウナギ釣りの基本的な情報をご紹介します。
目次
ウナギってどんな魚?
ウナギとはウナギ科ウナギ族に属する魚類の総称です。
熱帯から温帯の比較的暖かい気候を好み世界中にかけて分布しています。
ヨーロッパウナギやアメリカウナギと、生息地によってサイズなども異なりますが、日本で生息するのは平均1mほどの日本ウナギです。
また、皆さんはウナギが産卵する場所としては池や河川用水路などをイメージするかもしれませんが、実はウナギの産卵場所は海なのです。
海で産卵・孵化を行い、海流に乗って日本に接岸してきます。
また、日本に接岸してきたばかりは皆さんがイメージする黒くてぬめぬめしたウナギとは違い、透明なシラスウナギとして河口を泳ぎまわっています。
そのあと体表が黒くなっていくにつれて川を登り始め、皆さんのイメージする河川や用水路、池や田んぼに生息していきます。
このように海で生まれ、川や池などの淡水に上がってくるのを「降河回遊」と呼びます。
そんな日本ウナギの適水温は24~25℃。食性は肉食で水生昆虫や甲殻類、小魚などを主に捕食しています。
そして、実はウナギはえら呼吸だけでなく皮膚呼吸もできるので、雨の日には地上を渡って別の水場に移動することもあります。
ウナギの釣れる季節
ウナギは通年を通して釣れる魚です。
ですが、時期によっては釣れる場所が異なることがあるので注意しましょう。
上記したようにウナギは比較的暖かい水温を好みます。
そのため冬の時期は河口や流れの緩い河川など、比較的温度の下がりにくい場所に絞って釣りをする必要があります。
また、これはまだ水温が低い早春の場合でも同じで、この時期も川の下流や河口に絞って釣るのが効果的。
一方、夏から秋は水温が高くなるので冷たい水の流れ込む山間部で釣りをするほうがいいですね。
個人手金は夏から秋にかけてのウナギは旬で脂も乗っているのでいつ釣りに行くか悩んでいるのであれば、この時期に釣りに行くのがおすすめします。
ですが、近年は天然ウナギを保護するために都道府県ごとに「禁漁期間」が設けられています。
なので、釣り場に行く前には必ず調べてから釣りに行くようにしましょう。そうしないと無駄足になってしまう可能性だってあります。
鰻の釣れるポイント
ウナギの釣れるポイント①
濁りのある場所
このポイントはウナギが一番釣れるポイントと言っても過言ではありません。
というのも、ウナギは透明度が少なく濁った水がある場所ほど釣れやすいという傾向にあるからです。
特に雨の後や光量のすくない日の濁りは非常に釣れやすいです。
もし釣り場に濁りが発生していたのならウナギを釣り上げる最大のチャンスです。
絶対に仕掛けを入れるようにしましょう。
また、濁りは日中だけでなく夜間でも有利に働きます。
なので、夜に釣りに行くときもこのような濁りのポイントを率先して探すようにしましょう。
ちなみにもし釣りに行くのなら絶対に朝マズメと夕マズメを狙って釣りに行きましょう。
特に夕マズメのは釣れやすい気はしますが、この時間帯に一気に集中してアタリが出てマズメが過ぎるとまったくアタリがなくなる、なんてこともざらにあります。
なので、特別な理由がない場合はできるだけ夕マズメを狙って釣りに行くようにしましょう。
その際に下げ潮と重なっていたら最高のシチュエーションですね。
ウナギの釣れるポイント②
岸際
ウナギが釣れる2つ目のポイントは川岸。
というのも、ウナギは自分の体のサイズに合ったスペースに身を隠しているため、隠れ場の多い川岸では釣れやすいのです。
「でもそのポイントが狙えるのって昼だけじゃないの?ウナギって夜行性だし」少しウナギ釣りについて調べた方ならそう思うかもしれませんが、実はウナギは夜でも自分の居場所とした場所からはあまり動かないのです。
なので、ウナギ釣りでは基本的には隠れ場の多い川岸を狙っていく形になります。
ある程度釣り場に慣れた方ならウナギが釣れやすい「ウナギの道」を知っているかもしれませんが、初心者の方はおそらくそんな場所は分かりません。
なので、釣果を上げるためにできるだけ多くの怪しいポイントに仕掛けを投入することが釣果を上げるコツ。
また、これは朝のウナギ釣りの場合のみですが、ウナギはもしその場にいたら一瞬で食らいついてきます。
ですが、一応保険のために仕掛けを投入してから10秒数えるようにしましょう。
そして、もし数え終わったけど反応がなかった場合はすぐに別のポイントに仕掛けを投入し、ランガンスタイルで狙っていくことをおすすめします。
そうすることで効率的にウナギを探せ、釣果を上げることができます。
ウナギの釣れるポイント③
水中のストラクチャ
ウナギが釣れる3つ目のポイントはテトラポッドなどの障害物が沈んだ場所です。
このポイントは根掛かりに気を付ける必要がありますが、比較的大型のウナギが潜んでいる傾向にあります。
また、このポイントは特に夜に釣れやすいのが特徴です。
ウナギは夜でもあまり動かないため隠れているポイントから顔を出し、その周辺で餌を捕食します。
なので、小動物の集まりやすい障害物が沈んだポイントの周辺は非常に釣れやすいです。
とはいっても夜にそのようなポイントを見つけるのは難しいので事前に下見をして障害物が沈んでいるポイントを探しておきましょう。
そうすることで夜でも快適に釣りをすることができます。
ウナギの釣れるポイント④
落ち込みや流れ込み
ウナギが釣れる4つ目のポイントは落ち込みや滝つぼです。
このポイントは酸素が豊富に供給されるためウナギの餌となる生物も集まっており、ウナギが潜んでいる可能性は高いです。
また落ち込みがあるとそのスペースにウナギが身を隠している可能性もあるのでもしそのようなポイントが有ったら絶対にチェックしておきましょう。
また、そのような落ち込みの周辺に石などの障害物があればよりウナギが身を隠しやすいので潜んでいる可能性が高いです。
ウナギの釣り方
初心者でも簡単なぶっこみ釣りをおすすめします。
ぶっこみ釣りとは仕掛けを投入しそのまま待つだけの簡単な釣りです。
そのため初心者でも簡単に釣れるのが最大の魅力。
この釣り方はシンプルでありますが、しっかりと釣れてくれるので面倒くさくない釣りがいいという方にもおすすめの釣り方です。
また、釣る際にはいくつかロッドを用意しておき置き竿をして釣りをするのが釣果を上げるコツです。
ウナギの釣るコツ①
釣る場所で餌を変える
ウナギを釣る一つ目のコツは釣る場所によって餌を変えることです。
基本的にウナギ釣りで主流となる餌はアオイソメとミミズの二つですが、この2つの餌を使い分けることがウナギを釣るコツになります。
具体的には河口を境目にして餌を使い分けるようにしましょう。河口付近には海水と淡水が入り混じっています。
そのため陸上で生活しているミミズを河口付近で入れてしまうと餌がすぐに弱り満足にウナギを誘ってくれません。
なので、河口以下はアオイソメを使うようにしましょう。
アオイソメは海水が混じっていても問題なく活動できるため、長時間別の個体に変えずにいても元気よくウナギを誘ってくれます。
逆に河口より上の場合はミミズを使うようにしましょう。匂いも強烈なため餌としては最上級です。
また、雨の後なら周囲の土を掘り返すと見つかるため現地調達が可能というのも魅力的。
そんなミミズを餌として使う場合はできるだけ大きいサイズのものを使うようにしましょう。
そうすることでウナギが気付きやすくなりますよ。
ウナギの釣るコツ②
竿先に鈴をつける
ウナギを釣る2つ目のコツは竿先に鈴をつけることです。
ウナギ釣りは基本的に夕マズメから夜にかけて釣りをすることになります。
さらにウナギ釣りではタックルを放置することになるため暗い夜の釣りでは何もつけなければアタリが全く分かりません。
そこで竿先に鈴をつけることをおすすめします。
そうすることでウナギのアタリを逃さなくなりますし、複数置き竿をすることになるウナギ釣りだとどれが当たったのかすぐにわかることができます。
これはウナギを効率よく釣っていくために重要になるのでぜひとも覚えておきましょう。
ウナギの釣るコツ②
アタリが来てもグッとこらえる
ウナギ釣りではアタリが有っても慌てず冷静に釣りをするということは非常に重要になります。
ウナギ釣りは基本的に待つ釣りになりがちですから、いざアタリが出たら興奮してすぐにアワセてしまうのもわかります。
ですが、そこでぐっとこらえほんの少し時間をかけてからアワセをするのがウナギを釣るコツ。
というのも、ウナギは餌を飲み込むまでに非常に時間のかかる魚だからです。
そのため早めにアワセをしてしまうと針がしっかりと掛かっておらず、バレる原因になってしまいます。
目安としては一度目に来る「ぐぐっ」というアタリが来てからしばらく待ち、二度目の「ゴツン」というアタリが来たときでしょうか。
二度目のアタリの時にはほとんどの確率で餌をしっかりと飲み込んでいるのでその時にアワセをして釣りましょう。
また、ウナギは針を飲み込んでしまったとしてもラインを切って放置しておくと自然と針を吐き出すので安心です。
ウナギ釣りのおすすめタックル
出典:ツリホウ
ウナギ用のロッド選び方
ロッドは7フィートのシーバスロッドをおすすめします。
このくらいの長さだと扱いやすく、また足場が高くてもしっかりと抜き上げることができます。
また硬さはM(ミディアム)かMH(ミディアムハード)を使うのをおすすめします。
ウナギはその細い体に見合わないほど強力なパワーを持っています。
そのためLなどではパワーが足りないのです。
さらにシーバスロッドはほかの竿と比べて穂先が固い傾向があるので、しっかりと釣り上げることができます。
また、個人的にはどちらかと言えばMのほうがちょうどいいパワーのような気がしますので、7フィートのシーバスロッド、硬さはMのものをおすすめします。
もう少しパワーが欲しいという方はMHのものを使ってみるのもいいと思います。
ウナギ用のリール選び方
リールは2000~3000のリールを使いましょう。
タイプはハイギアでもスピニングリールでもどちらでも釣れてくれますので、好きな方を選んだらいいと思います。
ですが、個人的にはスピニングリールのほうが使いやすいので、そちらを使うことをおすすめします。
また、選ぶ際の注意点としては3号のナイロンラインを150mほど巻けるものを選ぶということです。
この点にさえ注意すればどちらでもしっかりと釣れてくれますよ。
ウナギ用のライン選び方
ナイロンの3~4号をおすすめします。
ナイロンラインはPEラインに比べて絡みにくいという特徴があります。
なので、釣れると大暴れして団子状で釣り上がることも多いウナギ釣りではナイロンのほうがPEラインよりも相性がいいです。
ウナギの仕掛け
仕掛けは市販で売っているものを買いましょう。
針は11~13号のものを買うのをおすすめします。
河川や河口の餌であるアオイソメやミミズの場合は11号程度で、海で狙うきびなごを餌にする場合は13号のものを使いましょう。
また、選ぶ際には2つポイントがあります。1つはできるだけ針先が専用のウナギ針のものを選ぶということ。
ウナギは独特な形状をしているため専用の針と違うものでは大きく釣果が変わります。
そして2つ目はできるだけ多く仕掛けが入っているものを選ぶことです。
ウナギ釣りではその強い引きから仕掛けがちぎれたり絡まったりすることが多いです。
そのためできるだけ多く入っているものを選ぶと長い時間釣りをすることができます。
オモリ
重りは中通しオモリを使いますが、重要なのはその形状です。
ずばりウナギ釣りのおすすめ重りの形状はおたふくオモリです。
このオモリは転がりにくい形状をしているため流れに流されにくいのでこの形状のおたふくオモリをおすすめします。
重さは8~12号のものを状況に合わせて使うようにしましょう。流れに緩いときは軽めを使い、流れが速いときは重いものを。で
すが、目安となる重りの重さは10号なので初めにそれをキャストしてから使う重りを決めましょう。
餌
餌はアオイソメとミミズを使いましょう。
河口以下はアオイソメ、河口以上はミミズと使い分けることが上手く釣るコツです。
最後に
今回はウナギの釣り方についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
ウナギは高級魚と称されるだけあり、非常に美味な魚です。さらに引きも強く釣れた時の達成感も素晴らしいです。
近年、値段の高騰もあることですし、ぜひこの夏釣りに出かけてみるのはいかがでしょうか?
しっかりと泥を吐かせて調理すると変な臭みもないので安心ですよ。
季節で釣れる魚は下記でチェック↓↓