「イカ釣りに行ってみたいけど、船で行くのはちょっと気遅れしてしまう・・・」
そんなあなたには堤防からのイカ釣りをおすすめします。
ケンサキイカといえば船で釣りに行くのがメジャーだと思われがちですが、実は堤防からでもしっかりと釣れてくれる魚です。
そのため実はハードルもそんなにない初心者の方にもお勧めできるターゲットなのです。
それに加えて味も美味しく、アオリイカとも張り合うほど。
そんな魅力的なケンサキイカを釣るために、今回はケンサキイカを釣るにあたって狙うべきポイント、釣るためのコツにおすすめのタックルなど基本的な情報をご紹介しています。
ぜひ参考にしていただけたら幸いです。
目次
ケンサキイカってどんなイカ?
ケンサキイカはツツイカ目、ヤリイカ科ヤリイカ属に分類されるイカです。
基本的にケンサキイカという名称で親しまれていますが、一部の地域ではマイカ、シロイカと呼ばれることもあります。
サイズとしてはオスは約40㎝、メスは約30cmにまで成長します。
また、種類の豊富なイカの中でもケンサキイカの味はトップクラス。おすすめの食べ方は刺身です。
ケンサキイカの特徴である濃厚な甘みを存分に楽しめるので、釣り上げた際にはぜひとも刺身で食べてみてはいかがでしょうか?
ケンサキイカの生息地は?
ケンサキイカは世界中に分布している魚で、南シナ海、東シナ海、インドネシア沿岸まで広く生息しています。
比較的温暖な海を好む魚で、日本でも青森以南で確認されていますが特に本州中部以南、九州周辺ではケンサキイカの水揚げが多いです。
そのためケンサキイカの数釣りをしようという方は本州中部以南か、九州方面に釣りをしに行くことをおすすめします。
ケンサキイカが釣れやすい時期
ケンサキイカが釣れやすい時期は5月から9月の春から夏にかけてです。
ですが、時期によってケンサキイカの味が変わりますので、子持ちのケンサキイカを煮付けにして食べたい方は5月から6月に釣りに行きましょう。
この時期は海水温が上がりはじめ、それを機にケンサキイカが産卵のために接岸してきます。
そのためこの時期は、産卵に必要な栄養を取り入れるために活性が高まり、数釣りが楽しめます。
一方ケンサキイカを刺身にして食べたい方は7月から9月に釣りに行きましょう。
身が引き締まり始めるこの時期のケンサキイカは刺身にして食べると絶品ですよ。
また、この時期も餌となる小魚を追って接岸してくるので堤防からも十分に連れてくれます。
ケンサキイカが釣れやすいポイント
ケンサキイカの釣れやすいポイントを見つける方法はとても簡単です。
しかし、ケンサキイカの釣りでは基本的に夜に釣りをすることになるので、昼間のうちに釣り場に訪れて釣れやすそうなポイントをあらかじめチェックしておくことをおすすめします。
そうすることで、釣れる可能性は大きく上がるので、特にまだケンサキイカの釣りに慣れていない初心者の方は必ず昼間のうちに釣れるポイントをチェックしておきましょう。
具体的にケンサキイカが釣れやすいポイントは以下の3つです。
堤防の先端
なぜ堤防の先端が釣れるの?
堤防の先端は潮の関係上、流れが非常に強いポイントになります。
海水が勢いよく入り込み潮の流れできているため、その流れに乗ってケンサキイカのベイトが回遊してきます。
そのため新鮮な餌が常に入り込む堤防の先端はケンサキイカにとっての絶好の餌場となり、非常に釣れやすくなるという訳です。
他にも漁港内なども流れが強いポイントとなりケンサキイカのベイトが入り込むので、堤防の先端だけでなく漁港内を狙うのもおすすめです。
しかし、それらの場所でもなかなか釣れないな、という場合はテトラポッドの周辺を狙ってみるのもいいかもしれません。
テトラポッドにはケンサキイカのベイトとなる小魚たちが身を隠すために集まっているので、それを狙ったケンサキイカを釣ることができる可能性があります。
堤防の先端、漁港内、テトラポッド、この3つが主にケンサキイカが釣れやすいポイントです。
常夜灯の周辺
なぜ常夜灯の周辺が釣れるの?
常夜灯の周辺を狙うのは夜釣りにおける共通のコツです。
真っ暗闇の夜では常夜灯の明かりは非常に目立ち、その周辺に大量のプランクトンが集まってくるからです。
そして、大量のプランクトンが集まればそれを餌にする小魚が群がり、さらにそれを餌にするケンサキイカも近づいてきます。
ですので、常夜灯の周辺は魚が非常に釣れやすいポイントになります。
これはケンサキイカの釣りだけでなく夜釣り全般における基本の知識でもあるので、初心者の方はぜひ覚えておくのをおすすめします。
常夜灯の周辺を狙う、それだけで夜釣りの釣果は上がること間違いなしですよ。
墨跡のある場所
なぜ墨の跡が残っている場所が釣れるの?
もしこれからもイカ釣りをするというのなら、墨の跡が残っている場所が釣れやすいということは必ず覚えておきましょう。
このポイントを覚えているか覚えていないかで周囲と大きく差がつきます。その理由は2つあります。
まず、基本的にケンサキイカは群れで移動する魚だからです。
そのため墨の跡が残っている場所というのはつい先ほどまでそこにケンサキイカの群れがいたことになるので釣れやすくなるという訳です。
2つ目の理由は、イカの墨には多量の栄養分が含まれているということです。
タモ揚げの際に吐き出した栄養豊富なケンサキイカの墨は天然の撒き餌となり、小魚を集めます。
そして、小魚が集まればその匂いにひかれた近くのケンサキイカがそのポイント一斉に集まってくるため釣れやすいという訳です。
そのためまだ乾ききっていない、新鮮なイカ墨が足元に残っていたのならそこはイカ釣りにおいて最高のポイントになるので、取られないうちに一刻も早くその場所を確保しておきましょう。
ケンサキイカは「ウキ釣り」で釣るのがおすすめ
「イカ釣りって言ったらエギングじゃないの?」
そう思う方もいるかもしれません。確かにエギングはお手軽で釣りやすい釣法です。
しかし、エギングでイカを釣るにはしゃくりで餌木に食いつかせるだけのテクニックが必要です。
そのため、個人的には餌巻きエギングで浮き釣りをするのが最もおすすめです。
餌巻きエギングは餌を巻いた餌木でエギングをする釣法です。
餌がついているためケンサキイカが餌木を抱きやすいですし、違和感もさほど与えないので一度抱いたらめったなことでは離しません。
そのため、警戒心の高いケンサキイカを普通にエギングで釣るよりもずっと楽に釣れます。初心者には最もおすすめの釣法です。
というわけで、以下に詳しいタックルをご紹介します。ぜひ、参考にしていただけたら幸いです。
ケンサキイカのウキ釣りタックル
ロッド選び方
浮き釣りではステッチや餌木などが重量を持つため、ロッドも比較的しっかりとしたものを使いましょう。
磯竿の3号が一番やりやすいのでおすすめです。
また、長さは5m前後のものを使いましょう。
この長さでしたら遠くの方にいるケンサキイカめがけてしっかりとキャストもできます。
また、後々はエギングでイカを釣りたいと考えている方は、初めにエギング専用ロッドを買っておき、仕掛けだけ餌抱きエギにして慣れてきたら完全にエギングで釣るという方法をおすすめします。
その場合、専用エギングロッドは最低でも3m以上のサイズのロッドを買いましょう。それ以下だと取り扱いが難しく、ストレスのたまる釣りになります。
リール選び方
リールはスピニングリールの2000番程度を使いましょう。
餌巻きエギングでは軽く誘いをかけることにもなるので、できるだけ軽量のスピニングリール。
その中でも比較的軽量の2000番前後が一番使い勝手がいいです。
また、選ぶ際に重要になるのがエギングに適したラインをしっかり巻けるかどうかです。
ケンサキイカ釣りでは3~4号のナイロンラインがおすすめなので、そのサイズがしっかり巻けるだけの通常溝を持ったリールを必ず選びましょう。
150mほど巻けるのであれば十分です。
ライン選び方
ラインはナイロンラインの3~4号を使いましょう。
PEラインだとライントラブルが起こりやすいので夜釣りでは避ける方が吉です。
もし絡まったりしたら、視界が不自由の中仕掛けを再度付け直すという非常にめんどくさい事態に陥ります。
必ずナイロンラインを使いましょう。
ケンサキイカの仕掛け
仕掛けは餌巻き餌木を使いましょう。
餌巻き餌木とはその名の通り餌を巻くことのできる餌木です。
これによってケンサキイカの食いつきをよくし、違和感を感じさせずに済みます。
個人的には餌巻き餌木がイカ釣りでは一番釣れる釣法だと思っています。
しかし、そんな餌巻き餌木での釣りでも2つ注意点があります。
1つ目は必ず、発光する発泡ウレタン製の餌木を選ぶということです。
ケンサキイカは回遊性が高く、まずなによりも餌の存在を気づかせることが重要になるため発光している餌木を選ぶのは必須と言えます。
また、発泡ウルタン製にすることにより、イカが餌木に食らいついたときに歯がボディに食い込み、ケンサキイカが違和感を感じずにエギをしっかりと掴んでくれます。
選ぶ際は光っていて発泡ウルタン製のものを選ぶ。このことが仕掛け選びでは重要です。
また、ウキは2,3号の発光するものを選びましょう。乗せる餌は塩漬けしたきびなごが体感的には一番釣れます。
ケンサキイカを釣るのコツ
出典:ルアマガプラス
行く時期も狙うポイントも基本的なことは分かった。
しかし、それだけで釣りに行ってしまうと、せっかく釣れていたかもしれないチャンスを逃してしまうかもしれません。
ケンサキイカは獰猛な魚ですがヤリイカやスルメイカに比べ内部のレンズが小さめで目が悪く、なかなか獲物に気づきません。
ですので、ケンサキイカを釣るには「餌巻き餌木の存在を気づかせる」ことが重要になります。そんなケンサキイカに存在を気づかせるためのコツは具体的に、
コツ➊常にロッドを小刻みに動かし続ける
コツ❷一度釣れたレンジを何度も狙う
コツ❸着底後はすぐには動かさない
この3つです。
それでは以下で詳しく紹介します。
ケンサキイカを釣るコツ❶
常にロッドをシェイクさせる
ケンサキイカを釣るコツは常にロッドを小刻みに動かし続けることです(シェイク)。
この際に重要なのは小刻みという部分です。
ケンサキイカは繊細な魚なのでアオリイカのように素早い動きやキレのいいダートをしてしまうと、警戒して手を出さなくなってしまいます。
さらに、最悪の場合は激しい動きに耐えられず餌がずれてしまったりしてまったく釣れなくなる、なんてことも起きてしまいます。
ですので、できるだけ小刻みに、一定の感覚で動かし続けることによってケンサキイカが餌木に気づきやすくなってくれます。
ですが、たまにゆっくり大きく誘ってあげるとケンサキイカが好奇心を持って近づいてくることがあるので、一番ベストなのは一定の感覚で小刻みにロッドを動かしつつ、頃合いを見てゆっくり大きく誘うことです。
そうすることによってケンサキイカを警戒させることなく誘うことができます。
ケンサキイカを釣るコツ❷
一度釣れたレンジを何度も狙う
基本的にケンサキイカは群れで回遊している魚です。
そのため一度釣れたレンジを何度も狙うことは、釣果を上げるためには必須です。
キャストする際にいろいろなレンジを探り、とりあえず一匹釣ってみましょう。
そして1匹さえ釣ってしまえばあとはこっちのものです。同じタナ、釣れたところの周辺を重点的に探せば、大量のケンサキイカが釣れてくれます。
ケンサキイカを釣るコツ❸
着底後はすぐには動かさない
「エギングなのに動かさないの?」
そう思った方もいるかもしれません。
ですが、餌付きエギングでケンサキイカを釣るには着底後はしばらく待ってみることが基本です。
餌付きエギングにはケンサキイカの好物である餌が乗っているため、フォール中にその匂いに釣られたケンサキイカが追ってきていることが珍しくないのです。
それなのに、すぐにしゃくってしまうと一気に警戒してしまい、せっかく追ってくれていたイカたちを散らしてしまうことになりかねません。
ですので、底に着いた時もあせらず数分待ってみてから、誘いを入れるようにしましょう。
まとめ
今回はケンサキイカの釣り方についてご紹介しましたが、いかがででしたでしょうか?
釣って楽しく食べても美味しい!そんな魅力的な魚がケンサキイカです。
もちろん店先で売ってあるケンサキイカもおいしいですが、やはり新鮮なものとは比べ物になりません。
釣りを始めたばかりの初心者でも簡単に釣れるので、ぜひ今年ケンサキイカを釣りに行ってはいかがでしょうか?
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