「深海のルビー」とも呼ばれ高級魚と名高いアカムツ。
100~200mに位置している深海魚ですので、基本的に沖釣りをすることになります。
そのため少しハードルの高いターゲットですが、その苦労に見合うだけの価値があります。
そんなアカムツの魅力と言えば何といってもその味。
皮や皮下に油がギュッと乗っていて、皮の表面をさっとあぶって食べる刺身は絶品の一言。
いままで食べた刺身とは何だったのかと衝撃を受けること間違いなしです。
とはいってもアカムツは高級魚というだけあり、釣るのは決して簡単ではありません。
ベテランの釣り師が一日中釣りをしてもボウズのことだって珍しくないほどです。
そこで今回はそんなアカムツの釣り方やコツ、初心者でも釣れやすいポイントをご紹介します。
目次
アカムツの釣れる季節
アカムツは一年中釣ることのできる魚です。
その中でも7~9月の夏から秋にかけては特に釣れやすいです。
なぜこの時期に釣れやすいかというと、それはアカムツの習性と関連しています。
その習性というのは、アカムツは基本的に暖かい海を好むということです。
そのため一年の中でも特に暖かい7~9月にかけては活性が高まり比較的浅瀬にまで上がってきます。
なので、非常に釣れやすくなるという訳です。ちなみに九州などの温かい地域では100m以内の浅瀬で釣れることも多々あります。
一方、冬はアカムツの旬ではあるのですが、その温かい海を好むという習性から深瀬に潜ってしまいます。
なので、逆に冬の時期はほとんど釣ることができませんので、もし釣りに行くのなら7~9月の夏の時期に行くようにしましょう。
アカムツ(のどぐろ)の釣れる有名スポット
アカムツの釣れる場所①
富山湾
このポイントは初心者でも釣果を上げやすいポイントとして有名です。
というのも水深の深さと栄養の豊富さ、そして魚影の濃さが一級だからです。
そのあまりの釣れやすさから天然のイケスと呼ばれているほど。
そのため、アカムツ釣りに行きたいと思っている方はまず初めにこのポイントを訪れることをおすすめします。
また、地形の関係上海が荒れにくいので出船率が高いのも魅力的。
アカムツは7~9月頃が釣れやすい時期ではありますが、基本的に通年釣れる魚ですので、富山湾に向かえば気の向いたときに釣りに行けます。
アカムツの釣れる場所②
銚子・波崎沖
波崎港は利根川の河口に位置する漁港です。
このポイントも富山湾と一緒で栄養が豊富で様々な魚が釣れます。
アジやイワシのような小物からシーバス、クロダイといった大物まで。
釣り場の足元もしっかりしているので家族で行くのにもおすすめのポイントですね。
肝心のアカムツですが、この漁港から出向している浜茄子丸は、アカムツが釣れる船の中でも一番釣れやすい船です。
とは言ってその人気ぶりから人数限定の予約となっているので早めに予約を入れておくことをおすすめします。
ちなみに、定休日は水曜日ですのでその点に注意して釣行計画を立てておきましょう。
アカムツの釣れる場所③
遠州灘
遠州灘は浅瀬の海が広がるポイントです。
そのためヒラメやシーバス、青物も釣れる期待のある一級ポイントです。
そして、肝心のアカムツ。遠州灘から出向する福徳丸はアカムツが釣れやすい船としても非常に有名です。
簡単に釣れるので福徳丸から30匹以上釣り上げた猛者もいます。
さらに数釣りが楽しめるだけでなく良型も多くて50㎝以上のものが上がることもしばしば。
そのためこの船も波崎港と同じく早めに予約しておくようにしましょう。
定休日は元旦しかないのでその点は安全ですね。
アカムツ(のどぐろ)の狙い方
アカムツ釣りでは胴付き仕掛けで釣るようにしましょう。
オモリが一番下に来るので仕掛けが潮に流れされにくく、トラブルが少ないので快適に釣りができます。
釣り方も簡単で、重りを底に着底したらしゃくりを入れるだけで大丈夫です。
基本的には小さくしゃくりを入れるだけで大丈夫ですが、時折大きくしゃくりを入れると効果的です。
このようにアカムツの狙い方はかんたんですが、注意することがあります。
それは絶対に焦らず慎重に釣りをするということです。
アタリが有っても勢い良く上げるのではなくしばらく待ってから上げるのもそうですし、巻き上げるときも慎重にするようにしましょう。
口切れに気を付けて釣るだけで釣果は大きく変わりますよ!
アカムツを釣るコツ①
針の近くに蛍光物を付ける
なかなか釣れないとき、針の近くに蛍光物を付けるのもいいかもしれません。
というのもアカムツは中から底の方に集まっている傾向があるので、生息場所はとても暗いのです。
そのため針の近くに蛍光物を付けるとアピールにもなり非常に釣れやすくなります。
おすすめはマシュマロボールですね。
これを付けているのと付けていないのでは釣果が変わる気がします。
他にも蛍光のタコベイトを付けてみるのもいいかもしれません。
これもよく釣れる傾向にあります。
とはいっても、エサ取りがいる場合は逆効果になる可能性もあるので状況によって付けるか付けないかの判断をするようにしましょう。
アカムツを釣るコツ②
とにかく落ち着いて釣りをする
上記でも紹介しましたが、このポイントが釣るための一番のコツです。
アカムツは味と同じくらい口周りが弱くすぐに針が外れます。
なので、巻き上げには特に慎重にしましょう。
具体的には中速以下の速さで巻き上げるようにしましょう。
また、アカムツは残り100mくらいになると抵抗しだし、はっきりとした引きが有ります。
これはアカムツ固有のアタリで逆にこの辺りが無ければアカムツではないのでその時は一気にごり巻きしても大丈夫です。
しかし、残り100mで引きが来た場合は低速に変えてゆっくりと引き上げるようにしましょう。
また、タモ揚げも慎重にするようにしましょう。
実はアカムツが一番バレやすいのはこの瞬間です。
なので、この瞬間は特に集中するようにしましょう。
アカムツを釣るコツ③
常に誘い続ける
これは慎重に釣りをするの次に重要なコツと言っても過言ではありません。
そのため絶対置き竿は使わないようにしましょう。
また、誘いのかけ方ですが、まず初めに仕掛けを着底させます。
その次に3mほど仕掛けを上げ、しばらく待ちます。
この待つ間に一番アタリが出やすいので集中するようにしましょう。
ここでアタリがなかった場合は50㎝ほどの底を中心に誘うようにしましょう。
この間に間を入れることも重要です。
あとはこれを延々と繰り返します。
そうするだけで釣れる確率が大きく上がります!
また、誘いをかけるときに適度にゼロテンションを挟めば完璧です。
アカムツ(のどぐろ)釣りタックル
アカムツ(のどぐろ)に最適なロッド
アカムツ釣りにおいてロッドは一番重要と言っても過言ではありません。
というのも、アカムツは口が切れやすく非常にばれやすい魚だからです。
そのため先調子が悪いロッドだとすぐにばれてしまいます。
なので、おすすめはロッドのしなりがよく先調子のいい7:3のロッドです。
また、長さは2m前後のものがおすすめです。この長さは取り扱いもよく非常におすすめです。
ですが、選ぶ際には重り負荷に耐えられるものを選ぶようにしましょう。
オモリは大体150~200号くらいが主流なのでそれくらいの重さに耐えられるオモリなら大丈夫です。
アカムツ(のどぐろ)に最適なリール
アカムツは深海魚なので基本的に船で釣りに行くことになります。
そのためリールは電動リールを使うのが主流です。
とはいっても秋に釣りに行く場合は比較的浅場に釣りに行くのでダイワだと300~400、シマノだと3000番台のものがよく使われています。
注意点としてはPEのラインを300~400m負けるものを選ぶということです。
もう一つ注意点を上げるとすれば、バッテリーは余裕のあるものを選ぶということです。
中深場の釣りはオモリが重くなり巻き上げ時間が長くなるので、何度もキャストできるように容量の大きいものを選ぶのは重要です。
最新の電動リールはリチウムバッテリーで容量が大きく勝つパワーもあるので迷ったときは最新の電動リールを買うのをおすすめします。
アカムツ(のどぐろ)に最適なライン
ラインはPEの1.2~1.5号がおすすめです。
すこし細くないか?と思う方もいるかもしれませんが、中層から底で釣りをするので潮の流れが激しく太すぎると底取りができなくなってしまいます。
なので、この太さが妥当です。また、高きれなどのライントラブルを考慮すると、400~600mほどラインがあると安心して釣りができます。
アカムツ(のどぐろ)の仕掛け
仕掛けは市販の胴付き仕掛けを使いましょう。
自分で作ったものでも釣れないことはないですが、市販で販売されているものはアカムツを釣るための工夫が詰まっているので抜群に釣れやすいです。
とはいっても選ぶ際には2つの注意点があります。
それは「針にひねりがない」ということと「エダスが長い」ことです。
もし針にひねりがあるものを選んでしまうと、仕掛けを投入した際にハリスにひねりが生まれてしまって、絡まってぐしゃぐしゃになる可能性が高いです。
そうなると釣りにならないので針はひねりのないものを選ぶのが吉です。
また、エダスが長いものを選ぶというのも重要です。
というのも、エダスが短いと全然アタリが出なくなるからです。
そのためエダスはできるだけ長いものを選ぶようにしましょう。
長さは70㎝で間拡張は1.4mのものがおすすめです。
これらの点を考慮しながら市販の胴付き仕掛けを買うようにしましょう。
アカムツ(のどぐろ)オススメな餌
アカムツの餌はカツオやサバ、サンマの切り身など様々ありますが、個人的におすすめなのはイカの短冊です。
他の餌と比べて身が固くて針掛かりがいいので、餌が外れる心配がなく快適に釣りができます。
また、ほかの餌に対してイカの切り身は着色液を付けることができるというのも魅力的ですね。
しかし、イカの長さや切り方によって食いつきが変わってくるので、釣りの中でいろいろと工夫しながら餌を付けるようにしましょう。
個人的には12~13㎝の長さのイカの切り身が一番釣れやすい気がします。
総評
今回はアカムツの釣り方についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?アカムツはのどぐろともいわれる高級魚です。
味も脂が乗っていておいしく、苦労してでも釣りに行く価値のある魚です!
しかし、秋の時期の海上は肌寒いので防寒対策をしておくようにしましょう。
その点に注意すればあとは船長さんに話を聞いたりしてタナを探れば釣れること間違いなしです!
絶品な高級魚、アカムツを食べるためにぜひ今週末、釣りに出かけてみてはいかがでしょうか?
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