シログチとも呼ばれることのあるイシモチ。
釣りを始めたばかりの方にはあまりなじみのない魚かもしれませんが、実は堤防から非常にお手軽に狙える魚として有名な魚なのです。
足が速いのであまり食用としては有名ではないのですが、釣れたばかりの新鮮なイシモチは独特の深みがあって非常に美味です。
さらにサイズも40㎝前後とそこそこあるので手ごたえのあるバトルを楽しむことができるのは魅力的。
しかし、
「イシモチを釣るにはどんなタックルを使えばいいんだ?」
「釣るために必要なテクニックとかはあるのか?」
など釣りを始めたばかりの方にはたくさんの疑問があると思います。
そこで今回はイシモチの釣り方から釣れる時期、おすすめのタックルに釣れるコツなどイシモチ釣りに関しての基本的な情報をご紹介します。
本記事を読めばイシモチ釣りの基礎的な知識がつきますのでぜひ最後までお付き合いください。
目次
イシモチが釣れる時期
堤防からイシモチを狙う場合は5~11月が一番釣れやすい時期です。
イシモチの産卵期が5月の後半からなので産卵のために沿岸部に近寄ってくるため釣れやすくなるという訳です。
さらに産卵に備えての体力を蓄えるために活性が高まるというのもこの時期に釣れやすくなる理由です。
ですが、産卵期を狙うのは環境保護の面から見てもあまりお勧めしません。
個人的には9~10月の産卵期が落ち着いたころに釣りに行くのがおすすめです。
この時期は産卵後ということもあり消費した体力を回復するために活性が高くなります。
さらに秋の時期はイシモチだけでなく魚全体の活性が高まるので、何かしら釣れることが多いです。
なので、釣りを始めたばかりの初心者は秋の時期に釣りに行くことをおすすめします。
ですが、イシモチは産卵を終えると沖に向かって回遊していくので堤防から狙うとなると12月以降はほとんど釣れません。
冬の時期に釣りをしたいという方は沖釣りに繰り出す必要があります。
イシモチが釣れるポイント
イシモチの釣れるポイント①
濁りのある場所
イシモチの釣れる1つ目のポイントは濁りのある場所です。
このポイントはイシモチを釣る上では絶対に外せないポイントです。
というのも、濁りのある場所は潮の流れがある場所ということなのでイシモチの餌となるものが生息しています。
そのためイシモチは濁りがある場所を非常に好むのです。
なので、まずは釣り場に着いたら濁りのある場所を探すようにしましょう。
ですが、時化の後の底荒れした時の濁りを狙ってルアーを通しても全く反応がないので、そのときはあまり狙わないようにしましょう。
逆に雨の後のタイミングは川から流れ込んだ泥によって濁りが出ていることが多いので非常に釣れやすいです。
なので、雨の後の濁りが出たタイミングで釣りに行ってみるというのも、イシモチを釣る上での一つのテクニックです。
イシモチの釣れるポイント②
カケアガリ&カケサガリ
イシモチの釣れる2つ目のポイントは「カケアガリ」と「カケサガリ」です。
カケアガリ(ブレイク)とは、沖に向かって段々と深くなった地形のことで、カケサガリ(ヨブ)は逆に沖が浅くなっていて、その手前が掘れている地形の事です。
どちらのポイントも潮の流れが当たることによって、プランクトンが豊富で、それを食べる小魚が集まり、更にその小魚を食べるフィッシュイーターも集まってきます。
また、掘れた場所が隠れる場所になり、フィッシュイーターには効率よくベイトを捕食出来るポイントなのです。
イシモチの釣れるポイント③
砂地に面している場所
イシモチの釣れる3つ目のポイントは砂地に面している場所です。
というのも、イシモチは小魚などのベイトを食べる事もありますが、基本的にはゴカイなどの虫類を主食としています。
その為、ゴカイなどの虫類の多い砂地や砂泥地を好む傾向があります。
そのためこのポイントにワームを垂らせば違和感なく食らいついてくれるので非常に釣りやすいです。
また、砂地の中でも特に砂のカケアガリとなっているヨブは、エサが豊富に集まるなどの面からよく集まっているため非常に釣れやすいです。
このようなポイントにはイシモチは底付近にたまっていることが多いのでズル引きを中心に狙っていくようにしましょう。
なので、サーフに面している堤防や突堤は特に好ポイントになります。
その中でもヨブやカケアガリが複合するポイントは、イシモチ釣りの中でも一級ポイントです。
イシモチの釣り方
イシモチの釣り方で一番おすすめなのは、ジグヘッドやメタルジグ使った「イシモチング」です。
イシモチは先ほど解説したような条件のポイントに高確率で居付いている魚です。
特にサーフでの釣りはポイントが絞りにくい為、好ポイントを探すランガンスタイルが適しています。
その為、ルアーでのキャスティングの方が、餌釣りよりも多くのポイントを探れる為、チャンスが増えると言う訳です。
釣り方自体は非常にシンプルです。
まずはキャストしたら、しっかりと底取をしましょう。
底を取ったら糸ふけを取り、ロッドを軽く1~3回アクションさせて誘います。
その後はしっかりとフォールさせて、再度底を取りをします。
この繰り返しが基本スタイルです。
フォール中はラインとロッドに意識を集中させてアタリが有るかどうかをしっかりと見極めるようにしましょう。
この際に魚がいるかどうかを把握できれば釣りの際の効率が大きく変わります。
また、注意点としてイシモチは早くしゃくったりしたら逆に釣れなくなったりするのでゆっくりと誘いをするようにしましょう。
他には、ゆっくりタダ巻きをして誘うのも効果的です。
ゴカイなどの虫類がゆっくりと漂いながら泳いでいるようなイメージです。
イシモチを釣る為のワンポイントアドバイス
イシモチを釣るコツ①
アタリを感じたら焦らずに一呼吸置く
イシモチを釣るコツはアタリを感じたらすぐにアワセをするのではなく一呼吸置くということです。
というのも、イシモチは少しでも餌に違和感を感じるとすぐに吐き出してしまう非常に憶病な魚だからです。
そのため、何度もつついては吐き出してを繰り返しなかなかしっかりと食いません。
そんな状況で合わせをしたとしてもしっかりとフッキングすることがないので一呼吸おいて飲み込むまで待つようにしましょう。
イシモチは強烈なアタリなのですぐに合わせたくなるのはわかるのですが、確実にフッキングするためにぐっと我慢しましょう。
そうするだけで周りと差をつけられること間違いなしです。
また、確実にアワセをするために軽くラインを張っておくことをおすすめします。
そうすることで合わせからフッキングまでの時間が短くなるので非常に釣りやすいです。
イシモチを釣るコツ②
中層から底までまんべんなく探る
イシモチを釣る2つ目のコツは中層から底までまんべんなく探ることです。
イシモチはよくボトム付近にいると考えられています。
それは確かに間違いでなく、実際に晴れた日や済んだ海の日にはボトム付近にいることが多いです。
しかし、濁った海の日にはイシモチは表層や中層でいることも少なくないのです。
そのためイシモチはボトムにいるもの、と思い込んでボトムにだけワームを落としていてはせっかくのチャンスを水に流してしまいます。
しっかりと表層から底までまんべんなく探るようにしましょう。
このことはあまり知っている人がいないので周りと釣果に差をつけられるテクニックです。
イシモチを釣るコツ③
一度釣れたポイントを何度も探ってみる
イシモチを釣る3つ目のコツは一度釣れたポイントを何度も探ってみるということです。
というのも、イシモチは基本的に群れで移動する魚だからです。
そのため一匹釣れたらほかにもイシモチがいるという可能性は非常に高いです。
反応が無くなったらポイントを変えずに少し場を休ませてから再度投げるようにすると良いでしょう。
一匹釣れるポイントということはエサや潮の関係から一級ポイントである可能性が高いです。
そのため群れごとそのポイントに居ついている傾向にあります。
しつこく何度も同じポイントを探ることが釣果を伸ばすコツになります。
イシモチ釣り(イシモチング)タックル
ロッド
堤防などで釣りをするならロッドは8-9f(フィート)前後のキャスティングロッドを使います。
サーフで釣りをする場合は飛距離の出る9f(フィート)以上が適しています。
また、イシモチを狙うなら先調子(ファーストテーパー)のものよりも、やや胴調子(レギュラーテーパー)の方がおすすめです。
というのも、先調子のロッドではアタリがあったときに、ロッドの先端が入るが故に魚に違和感を与えやすいです。
イシモチは非常に繊細な魚なので違和感を感じるとすぐに餌を吐き出してしまいます。
ですが、胴調子に近いロッドだと送り込みを竿が自動的にやってくれますので非常に釣りあげやすいです。
餌釣りでは磯竿が多く用いられているのは、その為ではないかと思います。
リール
堤防から釣りをする場合、リールは特別なものである必要はありません。
2000~3000番台の小型のスピニングリールでも十分に釣りをすることができます。
手返しよく釣りをしたいという方はベイトリールでも大丈夫ですが、スピニングリールのほうが使いやすく、ストレスなく釣りができるので特別な理由がない限りスピニングリールを使うことをおすすめします。
また、注意点として必ず両軸のものを使うようにしましょう。
両軸のスピニングリールは一つしかないものよりもワームの操作がしやすいです。
ライン
ルアーでイシモチを狙うなら、飛距離のでるPEラインがベターです。
また、イシモチの狙うなら、そこまで根の荒いポイントもないので、なるべく細いラインを使うと飛距離の上でもメリットがあります。
ヒラメやマゴチといった他の魚も狙いたい場合はPE0.8~1.5号。
イシモチのみなら0.5号程度でも十分な強度があります。
リーダーはクセのないナイロンラインが使いやすいです。
号数はPEラインのlb(ポンド)数と同等のものを選ぶと良いでしょう。
ルアー&ワーム
イシモチを狙うならワームを使うのが基本ですが、ベイトが小魚の場合はジグやプラグでも狙う事ができます。
イシモチはあまり大きいワームだとアタックしてこないので口に合うサイズのワームを選ぶことが重要です。
なので、2インチほどの小さめのサイズのワームのほうがアタリは多いです。
その場合は、キャロライナリグを使うようにしましょう。
シンカーからワームまで一直線になっているため違和感なくゆっくりと浮遊するので素早い動きよりも緩やかな動きを好むイシモチは非常に食いつきやすいです。
ヒラメやマゴチも狙うならメタルジグやジグヘッドにシャッドテールワームなどで狙うと良いでしょう。
カラーはゴールドとシルバー、そしてホワイト系のワームがおすすめです。
特にゴールドは濁りが入っていたりする時に強い効果を発揮しますので堤防で釣る際には必ず持っていきたいカラーです。
ですが、あくまでもカラーは当日のコンディションによって分かれますのでできるだけ多くの種類のカラーを持っていくのが確実です。
さいごに。
今回はイシモチの釣り方をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
イシモチは鮮度が落ちるのが非常に速い魚なのであまり市場に出回らず高級魚としても有名です。
そんなイシモチをお手軽に新鮮なうちに食べられるのは釣り人だけの特権です!
特に刺身にして食べるイシモチは独特の味わいがして非常に美味。
基本的に年中釣り上げることができる非常にお手軽な魚としても有名ですので、ぜひ今週末堤防に繰り出してみてはいかがでしょうか?
日頃のストレスを忘れて素晴らしい時間を過ごせること間違いなしですよ!
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